週間テクニカル分析 2017年11月28日 ユーロ/ドル相場観-FX 初心者が失敗しない10ヶ条-
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週間テクニカル分析 2017年11月28日 EUR/USD 相場観
週間テクニカル分析 2017年11月28日
ユーロドル週間分析(11月20日~11月24日)
※表示時間はロンドン時間、使用チャートはMT5となっています。
先週のユーロドルは、ドイツの連立政権の行方が大きな鍵となりました。 欧米では感謝祭ということもあり市場参加者が少なく、全体的に方向感欠ける展開でした。
感謝祭は冬の訪れを告げる日で、ご先祖様や神様に文字通り感謝をする日でもあります。日本で例えて言えば、お盆みたいなものでしょうか? しかし感謝祭でありながらも、ドイツの連立政権のニュースはユーロドルを始め市場に大きな影響を与えました。
ユーロドル長期分析(4時間足)
先週は1.178ドルでオープン。全体的に、方向感欠ける展開となりました。しかし週末になると、一気に1.193ドルまで駆け上がりました。
停滞していたユーロドルを引き上げた要因となったのが、ドイツの連立政権の行方です。メルケル首相率いるCDU/CSU連合は、連立政権に向けて他の政党と連立協議を重ねてきました。
しかし移民政策で折り合いが着かず、交渉は決裂します。このまま行けば再選挙の恐れもあり、ユーロを中心に警戒感が高まりました。
そして週末に、「第二政党であるSPDは連立政権に向けて再検討する方針」を固めたというニュースが入ってきました。 再検討のニュースは市場に安心感を与えて、ユーロドルは1.193ドルまで上昇したのです。
20日夕方頃から翌21日朝方にかけて、ユーロドルは1.178ドルから1.172ドルまで下がりました。ECBドラギ総裁の、「インフレは目標に達していない」「労働市場のたるみも残っている」の発言でユーロ売りが進んだのです。
先週前半でユーロドルが動いたと言えば、ECBドラギ総裁の発言によるものだけです。感謝祭で市場参加者が少なく、材料らしい材料も見当たりません。
FOMC議事要旨公表もありましたが、内容は概ね予想通りで大きなサプライズとまでいきませんでした。 でも材料がない中でも、ヒントなら隠されていました。
ボリンジャーバンドです。動かない中、ユーロドルはボリンジャーバンドに沿った動きをしていました。ボリンジャーバンドを上に抜けたらL・下に抜けたらSに持っていけば、利益は確実です。材料がないからこそ、細かいサインは絶対に見逃せません。
サインが出たのは、24日の夕方頃です。ボリンジャーバンドを上に抜けた途端に、一気に1.187ドルまで上昇しました。一旦は戻りが入ったものの勢いは止まらず、最終的には1.1943ドルまで突き抜けました。
ユーロドルが跳ね上がったのは、強過ぎるドイツ経済指標がきっかけです。また、ドイツ連立政権に光が見えたのも大きいでしょう。「再選挙」という文字で肝を冷やしていた投資家達にとっては、願ってもないニュースです。
今週もおそらく、ドイツの連立政権の動きが、ユーロドルを大きく動かすことにはなるでしょう。